アレルギー児の親の愛・役割 リフレーミングの考え方 〜食物アレルギーを知る〜
- 2014/11/20
- 発達障害の基礎知識
3回目は“誤食による事故”についてお話しました。
今回は“物事は捉えよう”です。
悩むより視点を変えてプラスへ
“リフレーミング”という言葉があります。
リフレーミング(reframing)とは、ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ること。元々は家族療法の用語です。
見方を変えてプラスの言葉に変換してみませんか?一見、悪く思われることも次のように見方を変えることが出来ます。
ざっとこんな感じ
●騒がしい→元気がある。場を盛り上げる力がある。先生に注目される。
●落ち着きがない→好奇心旺盛、興味津々、エネルギッシュ、ビンビンに輝いている
●威張っている、偉そうにしている→威厳がある、堂々としている
●直ぐに怒る、切れる→エネルギー力がある。立ち向かう気力がある
●おちゃらけている、ふざけてばかりいる→面白い。お笑い芸人の素質がある
●忘れ物が多い→神経質ではない、忘れ物しても物怖じしないで授業に参加出来る
●ケアレスミスが多い→細かな部分ではなく全体をざっくり捉えることができる
●おとなしい→協調性が高い。謙遜の美徳が子どもながらにある。何となく気品がある。
●グズ、のろま、やることなすこと遅い→慎重である、丁寧である。
●ファミレスでメニューをなかなか決められない→思慮深い
●何を考えているのかわからない→奥が深い、秘めたものがある、不思議ちゃんで可愛い
●相手の顔色ばかりうかがう。「僕にあてて」と授業中手を挙げない
→謙虚さがある、人の意見に耳を傾けられる。
●気が弱い、自信がない→相手の気持ち第一に慮る。優しい心を持っている
●我儘、癇癪持ち→自分の意見を持っている、自己主張できる
●頑固→意志が強い
●好き嫌いが多い、偏食→味覚が過敏でまずいと感じる感覚が鋭い、舌が繊細、舌がこえている、将来有名シェフ
●色黒→(男児)精悍な感じ、(女児)元気で健康的な小麦色
●色が白くて病的→品がある。“色の白いのは七難隠す”パーツが悪くてもカバーできる。
●パッとしない、芽が出ない→熟成型、大器晩成型
●デブ→ぽっちゃり型、ふくよかで女性らしい
●ギスギスに痩せている→スレンダー
●顔立ちが地味→ナチュラル、和の良さがある
●空気が読めない→天然で可愛いところがある、憎めないヤツ
●皆と同じように出来ない。変わっている→個性的、独創的
●授業中、居眠りをする→先生の前で居眠りできる強靭な精神
●お姉ちゃんの真似を直ぐする→人に関心がある
●湯気のようなひょろひょろの字→紙の上に書けている、手先が繊細
●お受験に失敗した(小学校受験)→地元の公立小学校に通えて地域社会の中で生きていけるから幸せ~・高い制服買わなくてよかった。
経済的負担が減ってよかった
●障害児→進学問題や非行で親が悩むことはない。いつまでもずっと子育てできる
そして!
アレルギー体質の子どもへの考え方
○添加物にまみれない生活ができて長生きするかも
○料理が苦手なママが手作りの料理を作るようになり主婦の鏡になる
○親も知識が豊富になる
(乳化剤は牛乳由来のものは使っていない。カゼインとは乳のこと、風薬にも使われている等)
○厳しい食事制限をされているためスレンダー、肥満に悩まなくて済む
(卵、牛乳が使えないと和食中心になるから。マヨラーになることはない)
○野菜好きになる。
(タンパク質の少ない野菜は食べられるものの一つ。野菜嫌いにはならない)
○漢字博士になる(アナフラシキーショックを起こさないため必死で裏の表示を見るから)
“リフレーミングの考え”のポイントは短所と思われるところを強みと捉え、子どもを否定していないことです。
自分の体質は「悪い体質」「可哀想な僕」と思わせないのが親の愛、役割です。
「可哀想だから皆と同じもの」と考え、クッキーもどきのものを与える、それ自体が子どもを否定しているように思えてなりません。
「どうしてうちの子だけ食べるものが制限されるの・・・」
「どうしてうちの子は皮膚が汚いの・・・」とアレルギー体質を悩んでも治る訳ではありません。
だったら受け入れて、出来ればプラスに捉えてみませんか。
次回は「給食の持ち込みについて」語りたいと思います。
立石美津子 プロフィール
32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症・アレルギー児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたった時に読む本』『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』等
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