チャンプ「ママ、この映画見て!Vol.18」
- 2015/3/18
- 高知
ママ達におススメの映画をご紹介☆
1979年 アメリカ映画・CIC映画配給、123分 カラー
監督=フランコ・ゼフィレッリ、脚本=ウォルター・ニューマン、音楽=デイヴ・グルーシン、撮影=フレッド・コーネカンプ
出演=ジョン・ヴォイト、フェイ・ダナウェイ、リッキー・シュローダー
<ストーリー>
かつてのボクシング・チャンピオン、ビリー・フリン(ジョン・ヴォイト)は、妻と別れてからツキにも見放されタイトルを失い、今は競馬場に勤務して一人息子とどうにか生活していた。息子のT・J(リッキー・シュローダー)は、それでもいつの日か栄光の座に戻る日を夢見てトレーニングを続けている父親を尊敬し、パパと呼ばずに“チャンプ”と愛称で呼んで、父が再びチャンピオンの座に返り咲く日がくるのを信じて疑わなかった。そして彼は、そんな息子の期待に応えようと再びリングに登ることを決意する……。
<鑑賞>
◎名匠フランコ・ゼフィレッリ監督◎
1979年製作のこの作品、ご覧になったら日本で有名なボクシング漫画を思い出すはずです。そう当時の人気漫画「がんばれ!元気」と設定がそっくりなんです。息子の年も違い父親が復帰して王座奪回をするというパターンは、3年前の大ヒット映画「ロッキー」の系譜でもあり、また親子映画の名作でもあります。
なにせ監督があの「ロミオとジュリエット」の名匠フランコ・ゼフィレッリ監督ですから、「ロッキー」のような殺伐とした画面はなく、親子の生活と絆を淡々とそして流麗に語っていくのです。
◎元世界チャンピオンだった父親ビリー◎
元世界チャンピオンだった父親ビリーは、競馬の厩務員をしています。一人息子のТJと妻アニー(フェイ・ダナウェイ)と暮らしていた幸せな日々は昔、アニーの家出によって破られます。ギャンブルと酒が大好きだったビリーは厩務員をしながら、ТJと二人で暮らしています。
ある日ギャンブルで大勝ちしたビリーは、ТJに競走馬を買ってプレゼントします。ここからストーリーが大きく展開し、その馬のデビュー戦に競馬場に来ていたアニーとビリーが再会することから、過去の訣別、現在の環境の違い、でも子供を「息子と呼びたい」母心との葛藤…。見事にドラマとして成立していて、リングへの復帰の道筋が全然不自然ではないのが、脚本と監督の「技あり」だと思います。
やり場のないビリーは酒におぼれ、喧嘩をして留置場に入れられます。面会に来たТJにアニーのところへいくように言いつけます。アニーはすべてを打ち明けてしまい、ТJはショックを受け、泣きながらチャンプの元へ走ります。ここで、ТJに復帰して本当のチャンプであることを証明するために、再びリングに上がることを決意します。
◎チャンプがんばれ!!◎
トレーニング・シーンはあっけないほどに描かれません。「ロッキー」のそのシーンの盛り上がりとは対比すると面白いぐらい違います。でもリングの試合シーンでは、「ロッキー」をも上回るほどの迫力あるファイトで描き出して見せるのです。
37歳と無理の利かない体で戦うフルラウンドの臨場感は半端ではなく、画面にぐいぐい引き込まれます。そして「チャンプがんばれ!!」とТJと一緒になって応援している自分に気づくでしょう。
ラストは決してハッピーエンドではないかもしれません。でも息子ТJにとっては、父親は本当に誇るべきチャンプだったことを証明します。涙なしでは見られない感動の作品です。こどもの心も繊細にわかりやすく描かれている映画です。ぜひ一度ご覧になってみてください。
中1終わりから映画好きになり、洋画・邦画を問わずに映画館通い。
映画もDVDやテレビで過去の名作が簡単に見られる時代になりました。
映画館もフィルムからデジタルへ移行して、どんどん進化していますが、中でも映画で昔から描かれる普遍のものは、「親子の愛」です。
推定6,000本観た映画の中から、ママたちに観ていただきたい名作を毎回1本ご紹介します。
ご紹介する映画はDVDレンタルでご覧いただけるものから、選んでいます。
公認映画検定2級・美容室リグレッタ・オーナー/八木勝二
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