有機野菜の魅力に迫る! ~有機野菜の生産者~
- 2013/6/12
- 発達障害の基礎知識
みなさん初めまして!大地を守る会の栗本です。
大地を守る会は、有機野菜や無添加のおそうざいの宅配をしています。
有機野菜やそれを作る生産者のお話など、今日から3回シリーズでコラムを担当させてもらいます。
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さて最終回の3回目は、有機野菜の生産者についてご紹介します。
辞書で「オーガニック:organic」と引くと、殺虫剤などの農薬や化学肥料を使わないで育てた有機栽培の食品のこと、と出てきます。
有機野菜について各国で様々な定義がありますが、日本ではJAS法が改正され、2001年4月から農産物や農産物加工品に「有機」と表示するには、認証機関の審査を受け、有機認証を取得する必要があります。
したがって、「無農薬の野菜=有機野菜」と思う方もいますが、農薬に頼らずに育て、かつ有機認証を得ているものが、正式に有機野菜と名乗れるのです。
しかし、一般的に広義の「有機野菜」を言うときは、有機認証を取らない野菜も、化学肥料に頼らず農薬をおさえていて有機農法をしていると、有機野菜と言われており、ややこしく見られてしまう理由です。
では、なぜ有機農法に取り組む農家全員が有機認証を取らないのか? 今回は、有機野菜の栽培に取り組む生産者のお話をご紹介します。
厳しい栽培基準や認証の手間
有機認証を取得するには、栽培技術以外にも多くのコストや手間がかかります。
日々の栽培日誌や細々とした伝票の管理に加えて、農薬以外の資材(肥料や防虫ネットなど)にも厳密な規定があります。また、毎年更新しなければいけない認証の審査費用や、有機JASマークのシール代・パッケージ代なども、すべて農家の負担です。
その一方で、大きな病害虫害などが起きても、農薬で対策できないので、収穫が半分以下になってしまう場合もあります。
そのため、実際には有機栽培と同等かそれ以上の栽培をしていても、あえて認証を取得しなかったり、一度取得しても更新しない生産者もいます。日本全体でも、農産物に占める有機の比率はわずか0.2%で足踏みしているのが現状です。
認証取得のためではなく、食べる人のために
有機認証を取得した野菜を作る生産者たちは、そんな厳しい条件と向き合いながら栽培に取り組んでいます。
たとえば、大地を守る会にトマトを出荷している肥後あゆみの会(熊本県)では、メンバー全員が地域で採れる山菜や海藻を利用して肥料作りや資材を作り、できる限り農薬を減らす栽培を行っています。
代表の澤村輝彦さんが出荷しているトマトは、病害虫に弱い品目ですが、「安心・安全なトマトを作っていきたい」という想いを原動力に難しい栽培に挑戦しつづけています。
その他にも、全国で有機認証を取得する生産者は、ボカシ肥料(たい肥)を共同で作ったり、定期的に研究会を開くなど、向上心を持って、農薬に頼らない安全な作物作りに取り組んでいます。
目的は有機JASの取得ではなく、食べる人が安心して選べる基準として、認証の取得があるのです。
澤村輝彦さん(肥後あゆみの会/熊本県宇城市)
澤村さんたちの作った有機トマトは、大地を守る会のウェブストアから購入できます。甘みのつまったおいしいトマトですよ。
https://store.daichi.or.jp/GoodsDetail/index/itemCode/01302439
丁寧に育てられた有機トマトを、一度お試しください♪
さて、これで3回のコラムが終了となります。最後に私からのメッセージとして、「農薬に頼らず作られた野菜は、おいしくて、カラダによくて、環境にもいい。そんな有機野菜も、熱意を持って作っている生産者がいてこそのこと。」ということを感じていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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大地を守る会
有機野菜や無添加食品などをお届けする有機食材宅配のパイオニア。1975年に設立して以来、ソーシャルビジネス(社会的企業)として、安全性とおいしさにこだわった食品や雑貨品を販売しています。会員制宅配のほかに、誰でも購入可能なウェブストアや、銀座三越やエキュート東京などに直営店舗も出店。利用者数は約16万6千人、生産者会員は全国に2,500人(2013年3月末現在)。
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