高野恵さん ママそら「今日の輝くママ」 No. 878
- 2018/3/26
- 未分類
「ママがハッピーな時を、子供たちはちゃんと見ていてくれてます。」
今日の輝くママはドイツハンブルグにお住まいの、高野恵さん。音楽の本場ドイツで、ヴィオラ奏者としてご活躍され、仕事、子育て、趣味を全力で楽しまれていらっしゃる高野さんからのメッセージをお届けします。
【名前】高野 恵(たかの けい)
【お住まい】ドイツ、ハンブルク
【子ども】長男 16歳、長女 14歳
【職業】ヴィオラ奏者
【最近嬉しかったこと】
『子供たちのこと』
私へのプレゼントに、娘が5cmマス目の自作の手縫いのパッチワークのクッションをプレゼントしてくれたことと、息子が水彩画の大作をくれたこと。娘のパッチワークは本当に見事で、ハンドメイドの好きな私でさえ、こんなことはできない!と思うものでした。小さい頃から、なるべく手作りのものを一緒に作ったり口にしたりと、
そんなことの積み重ねが彼女にきちんと伝わっていたのかなぁ、と嬉しくなりました。
コツコツと作業をして完成させる喜びを知ってくれて、それも嬉しいことでした。息子も学校の授業で習う自作のものを毎年プレゼントしてくれるのですが(彼はシュタイナー学園に通っているので、ドイツの中学・高校にあたるギムナジウムよりも、工作授業の時間が圧倒的に多いのです。シュタイナー教育は、人間的な力を子供に与えてくれる、素晴らしい教育理念です。)、例えば、木彫りのペーパーナイフのボールペン、硬表紙の綴本、台所の隙間にちょうど入る調味料を置くための滑車付きのワゴンetc. 素敵なものをたくさん作ってくれました。
『仕事のこと』
最近、仕事場のKammeroper(室内楽オペラ)で一緒に弾いている同僚がバロックの世界に誘ってくれて、バロック楽器を始めました。同じクラシック音楽とは言え、ピッチから楽器、そて弾き方も全然違い、新しい世界に触れて新鮮です。つい先日リハーサルが始まったヴィバルディのオペラも、今までとは全然違うアプローチで弾いている自分を面白く思いました。
【輝くママの秘訣】
一つ目は、自分の好き!を大事にすること。
私の好き!はもともと美味しいものを食べたり作ったりすることなんですが、子供をお腹に授かった時に、自分の食べた全てが赤ちゃんの身体を作るということを知り、ただの食いしん坊というだけではなく、身体に安全なもを食べるということに目覚めました。
そして徐々に、食べたものが自分を作る、つまり毎日食べているものが私たちの身体を作っているという意識を強く持ちました。保存料や着色料を使用していない食品はもちろん、白くないもの(精製していないもの。)、マクロビオティックの概念を学んで、その易経から地産地消、そこから派生して食べ物は一番栄養のつまっている皮まで食べる、など書き始めたらキリがないのですが、今はドイツにいても玄米を発芽玄米にして炊いたり、オーガニックの食品と地域で取れた安全なものを組み合わせて、どうやって美味しく食べるか、ということを家族の健康も考えながら、「内面からも輝く!」をモットーに、日々食事やおやつを作っています。
お陰さまで、家族も毎日の食事を楽しみにしていてくれますし、私のお料理はお友だちからも好評です。好きの横好きのお陰で、家族も、周りの人たちも、そして自分も健康でハッピーになれて一石二鳥です。ママがハッピーな時を、子供たちはちゃんと見ていてくれてます。そして、それを大切にしていれば、子供たちは真っ直ぐ伸びていってくれると思うんですね。ママが輝けるのは、子供の笑顔もあってこそ。好きなことに邁進することは大事なことだと思います!
二つ目は、身体を動かすこと。子供が産まれてから、私はママもヴィオラ奏者も両方本業だと思っています。みなさんいろいろなことをされているかと思いますが、ママ業、結構気力も体力もいりますよね(笑)。心と身体のバランスをとって健康でいるためには、身体を動かすことが必然だと思います。私の場合はジョギングです。走った後は本当に気持ちがいいですよ!
【住んでいる街の好きな所】
ハンブルクはドイツでも2番目に緑の多い街と言われています。街の真ん中に大きな綺麗な湖があって、各地域に大きな緑に囲まれた公園もあり、小さな子供たちが思い切り走り回れる環境が常にあって、子育にも本当に優しい街です。私の住んでいるところはブランケネーゼと言って、エルベ河という、チェコの山々を基とし北海に流れ注ぐ、タンカーも通る大きな河に面しているのですが、河の脇は遊歩道として何キロも続き、地元の人たちの散歩道として愛されてきました。(私のジョギングコースでもあります。)
ドイツ人は散歩の文化を大切にしていて、休日には全てのお店が閉まっていることもありますが(法律で休日の営業は禁止されています。)、老若男女何をするかといったら、何時間もお散歩します。そしてそこで色々なことを語らっているんですね。途中でカフェでお茶したりもしますし、そのあとに自宅に帰ってきてケーキとお茶の時間を過ごすこともあります。こうやって休日を、消費することに当てるのではなく、ゆったりと過ごし、人生という時間をとても贅沢に使っている気がします。
Lähettämällä viestin studioon hyväksyn bauer media oy:n käyttöehdot ja Käyttö tietosuojaselosteen. Korvauksen saamisen edellytyksenä on, että lääke on määrätty sairauden hoitoon ja että korvauksen saamisen muut ehdot täyttyvät.
【全国のママ&プレママへのメッセージ】
今、子供たちが中学生、高校生になって、毎日の生活が格段に楽になりましたが、小さい時は外国での子育てで、大変なこともたくさんありました。私は子供たちを産んだのが比較的遅かったことと(長男36歳、長女39歳。)
自分の母親が私が8週間の時にフルで職場に戻り、常にどこかに預けらているか鍵っ子の子供時代を過ごし、自分の子供はそういう環境でなく育てたいという想いがありました。
もちろんドイツでの子育で、ドイツ語環境の中でも日本語を入れてあげたい、日本のこともきちんと伝えていきたい、という想いもありましたから、子供たちが比較的小さかった時は、迷わず自分の本業であるヴィオラのお仕事は少しお休みして、子育てに専念していました。
そしてその頃に知り合った、いろいろな観念から共感しあえたハンブルクで日本の文庫を立ち上げた方のお手伝い、そしてそれに付随する根っこの学校という寺子屋のような活動を立ち上げ、私はボランティアで食育と行事の担当者として、随分長い間携わっていました。根っこの学校では給食の時間をとても大事にしていて、作って頂いた人に感謝して皆で一緒に食べるということを軸に、内容もカタカナ食ではなく、なるべく日本の伝統の食事重視にしていました。お味噌や納豆を子供たちと一緒に作ったり、年越し蕎麦を打ったりと、いろいろなことをしてきました。そこで根っこの学校の子供たちに与えた体験や経験が、今の自分の子供たちの根っこも形成しています。
前置きが長くなってしまいましたが、子育てにルールはありません。そして子供は10人いたら10人みんな違う個性の持ち主です。子供が自分の思ったようにいかなくても、行動してくれなくとも、自分がその時置かれた場所で、自分が信じることをコツコツと続けていたら、それを子供は五感で感じてくれています。私の場合は外国での子育にフォーカスして毎日を過ごし、子供のためと当時は思っていましたが、自分も子供と一緒にたくさん成長させてもらいました。お料理や食に関することも、そこで突き詰めて考えて得たことがたくさんあります。
その時その時で、自分を大きくする方法は無限大です。
子供たちが小さいときの時間は、後で考えるとあっという間です。食育担当だったものから言わせていただくと、口に入れるものはなるべく出来合いのものを避けて、忙しい時のおやつは塩おむすびでもいいので、簡単でもお母さんが作ったものをあげてください。子供の笑顔も増えて、その結果子育ても楽になりますよ。
そして、子供が小さい時の苦楽を共にした仲間は一生の友です。自分だけで背負わずに、お互いその時にできることをお友だちと分け合って助け合ってください。みんなでする子育は楽しいですよ。
楽しい!と思える子育にしましょう!
【目標・活動など】
子供たちがだんだん大きくなって、少しずつ自分の本業であるヴィオラ奏者の仕事も増やし、自分たちで習い事などに一人で行けるようになった頃から、本格復帰を目指しました。でも相変わらずフルタイムのママ業もあります。最近は子供たちが自分でお料理もするようになり、もっと家族に助けてもらう子育てにしていきたいですね。彼らも近いうちに自立しなければならない身ですので、そろそろそれも視野に入れないと、と思っています。
去年は息子が3ヶ月間NYのシュタイナー学園に交換留学生として、今年は娘が大阪の中学校に3ヶ月留学させていただきます。今までこんなに長期で子供たちが不在のことはありませんでしたので、逆に、子離れという意味でも自分にとってのステップにしていきたいです。
子供たちが小さい時に、本業をそれ程中断しなければ復帰するのももっと楽だったかもしれませんが、今の子供たちがあるのもその時全身全霊で子育てをした賜物と思っています。これからは、最近始めたバロック楽器もレパートリーに加え、自分の演奏活動にもますます邁進していきたいと思います。それに付随して、今まで溜めてきたお料理のことも、もう少し違った形で表現していけたらいいなぁと考えているところです。
趣味のジョギングは、いつしか途中でマラソン大会出場というところまで発展していって、ついに去年は憧れのベルリンマラソンに出場できました。記録は、残念ながらフランクフルトマラソンで出した3時間42分を更新できませんでしたが、ベルリンの街を観光ランさながらに走るのは本当に気持ち良かったです!今まで走った大会は、ハンブルク、デュッセルフドルフ、フランクフルト、ベルリンと幾つかのドイツの街でしたが、これからはいろいろな都市や街のマラソン大会に出たいね、とパートナーと話しています。
最初に走り始めたのは私でしたが、いつの頃からかパートナーと共通の趣味になりました。パートナーと共通の趣味を持つことは(他に、私たちは呑んべいで、ワインというのも大きな存在で、ワイナリー巡りを旅行と一緒に楽しんでいます。)、お互いの人生を倍以上に豊かにしてくれるものです。子供たちはいずれ巣立っていくもの。小さいうちはどうしても生活が子供中心に回りがちですが、時間をかけてでも、パートナーと共通の趣味を作っていきましょう。
高野恵さんインスタグラム
https://www.instagram.com/keihamburg0202/?hl=ja
ライター:山崎葉月(2018.3.26)
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