女性視点で考える『新しい東北づくりワークショップ』開催レポ!&アイデア追加募集!



ママそら福島の景井愛実・添田麻美です。先日、東京にて「新しい東北づくりワークショップ~女性視点で被災地の活性化を考える~」と題し、復興を通した地域活性化や課題解決について考えるワークショップが行いました。ママそら福島支部の私たちは、被災地のママとして見える被災地の現状を伝えるとともに、今年7月に開催した『ふくしまのたからばこ」キッズお仕事体験イベント』についてお話しさせていただきました。

東北(福島)の被災地の現状について

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「被災地の現状」と聞くとまだまだ暗いイメージを持たれるかたも多いのではないでしょうか。「被災地」である東北の私たちも6年半経ち、「被災地」と呼ばれることに違和感を感じています。それでもここでは、分かりやすい表現として「被災地」とさせていただきます。

福島支部・添田麻美からは「被災地の現状」についてご説明させていただきました。あまり現地でも震災関連の話は出なくなってきており、考え方や立場によると捉え方も人それぞれ。その分、不安や悩みを表面に出せないところも考えると、まだまだ心の部分は「復興」とは言い難いのも事実。その反面、ママたちはじめ、地域の方々が本当に前向きになってきていることも事実で、その様子や現状について事前のアンケートをもとに参加者の方々にお伝えすることができました。
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事例発表

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福島支部・景井愛実からは、『ふくしまのたからばこ「お仕事体験」』イベントで実行委員長を務めさせていただいた経緯から、事例について発表させていただきました。なぜ、こども向けイベントを開催したのか、沢山の親子に愛されるイベントになったのか、ママ達だけのスタートでこれだけの企業や行政や沢山の方々の力を借りられたのか。そこには、母のアイディアや行動力、そして子に対する想いや情熱から開催することができたのではないかと考えます。もちろん想いだけでは達成できない。事前の予算設定や計画、準備など、補助金等も使わないスタートでしたので、まさに私たちも事業や経営につながる「お仕事体験」をさせて頂いた大切なイベントとなっています。
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ゲスト参加者の一人に、このイベントには欠かせない一人である『ふくしまのたからばこ「お仕事体験」』プロジェクトマネージャーの根岸里美さん。「お仕事体験」イベントをするにあたり関係企業にお伺いし、予算組から企画、開催まで・・・その裏側の想いと、イベントを開催企画するうえでのポイントをご紹介いただきました。

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このイベントを開催してわかった「復興」や「地域活性化」として地域に必要なこと。それは、ママ(民)が支援されることを待つのではなく、自発的に主体となり行動をすることで、企業や行政も手を差し伸べてくれる事もあり、新しい地域づくりができてくるということ。大きい事をするのではなく、ママ(民)・企業・行政が期待しすぎるのではなく、お互いに協力し合える関係ができたら地域の復興や活性化につながるのではないでしょうか。自ら我が子にのこせる地域づくりを小さくても続けることが必要だと考えます。

熊本の被災地の現状


ご自身も熊本地震で被災されまだまだ大変な中、参加してくださった相藤春陽さん。熊本は震災から一年半。東北が、復興庁の提示する「復興・創成期間」とすれば、熊本は「集中復興期」。「まだまだハード面もこれから整っていくようなところも多く、それでも気持ちはとにかく盛り上げなければいけない。支援もありがたく頑張っていこうとみんな前向きだが、少しイベント疲れをしている方も見受けられる。」そんなお話しを伺いました。まさに、東北や福島もその時期があり、その気持ちや現状、背景は痛いほどよくわかり、東北の私たちが学んだ事が少しでも誰かの役にたてればと改めて感じました。被災地同士がつながることも。復興を早めるヒントになるかもしれません。

女性の視点で議論!ワークショップ

被災地の現状や事例を知って頂いた後は、参加者みんなでワークショップを開催。福島支部の私たちも一緒に参加し、4つにグループを分け、テーマに沿ってそれぞれで被災地の課題について議論しまとめました。

①被災地で活躍する人の育成・士気向上

「どうすれば、被災地でリーダーとなる頑張る人のやる気をサポートでき、活動の質を上げ継続することができるのか。」
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「人材を育成するなら単発な企画やイベントでは達成できない」ということ。しかし、被災後すぐは生きるのに必死です。復興する過程の中で、災害が起こる前から、行政で事業化できるような取り組みやサポートを組み立てておくことも重要。また、これは地域活性化の取り組みにも言えることかもしれません。
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②被災地への観光・就職増について

「被災地に、外から人を増やすにはどうしたらよいか?」
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観光に着目して考えるとして、やはり土地の魅力についてそこに住む自分たちが感じ「発信」することが必要です。その際に、「被災地だから」来てもらうのではなく、他にはない魅力を活かし伝えること。それが結果、復興につながり、そのあとも人がたくさん来てくれる土地になっていくと考えます。

③被災地だからできること

「被災者でもある、被災地に住む自分ができることとは?」
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「被災地だから」できること。被災直後から絶対に必要なことは、気持ちの面のサポート。メンタル面にも沢山の支援もありますが、やはり同じ体験をしていたり、そこに住んでいないと分からないこともたくさんあります。共感しているもの同士であれば、その事柄を話すだけで救われることはたくさんあります。そのためには被災地内でつながりを濃くすることが重要で、コミニュティづくりをしっかり作っていく必要があります。

④被災地以外からできること

「被災地に想いを寄せたい。そこに住んでいなくてもどんなことができるのか?」

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被災を経験していない人や被災地に遠い人たちができること。そして関心のない人たちにも見てもらうにはどうしたらよいか。「ボランティア」や「復興」とあえてせず、とにかく被災の背景は関係ない楽しい魅力的な企画を考え実行すること。自然と人が集まるような仕組みを考えることで、「被災地」「被災者」関係なく充実した地域づくりをすることができるのではないでしょうか。

『復興は復元ではなく、創造』~福島支部からの感想~

今回、「復興」というテーマで地域の課題について向き合う重要なきっかけになりました。「お仕事体験」の事例発表はあくまでも例。大事なのは、地域に住む人同士が、自発的に熱い想いをもって何かを形にしようとする地域が増えることが復興や地域活性化につながるのだと改めて感じました。『復興は復元ではなく、創造』。熊本の相藤春陽さんの言葉です。今回、現状や事例を見てくださったことで私たちの伝えたい事を言葉にしてくださいました。

また、今回の参加者は東北に関係ある方々もおりますが、関東圏や、同じ地震の被災地でもある熊本の方にも参加いただきました。正直、震災関連のお話しはデリケートで、話すときに言葉を選んで話すほど慎重になりますが、こんなにも「その地域のひと」ではない方々も、このワークショップに参加することで前向きに真剣に東北のことを考えていただける・・・本当にただただ嬉しく感じました。沢山の方が「被災地」に想いを寄せて考える、それはいつか自分の地域に戻っていくという相乗効果が生まれていくのだと感じます。また今後の発展の仕方をまた話し合っていきたいと考えます。有難うございました。(福島支部 添田麻美・景井愛実)

新しい東北づくり「女性視点で被災地の活性化を考える」アンケート募集!

たくさんのご意見とアイデアを頂けたワークショップは、「もっと話し会いたい」と、お時間が足りないほど白熱していました。本当にありがとうございます。引き続き、出席できなかった方などたくさんの方のご意見アイデアを募集できることになりました。ぜひ被災経験の有る無しに「女性の視点で被災地の活性化」について下記アンケートフォームよりご意見お待ちしています!

「女性視点で被災地の活性化を考える」アンケートフォーム

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『東京開催 参加者募集!新しい東北づくりワークショップ~女性視点で被災地の活性化を考える~』
https://mamasola.net/?p=57285

『ママの視点と想いで復興!福島「キッズお仕事体験」イベントとその後へ』
https://mamasola.net/?p=57538

主催・協力

共催:株式会社学情、経済産業省東北経済産業局
協力:株式会社ママそら

 

 

ライター:福島支部 景井愛実(2017.10.5)

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投稿者プロフィール

二児の母。福島に生まれ育ち、嫁ぎ先も福島。4世代同居。夫両親と農業を営む。『農家=地域に根差した仕事』。地域の女性やママたちと楽しみながら生きていきたい。

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農業女子 景井愛実プロデュースの福島発アグリブランド。 
「Pocket of “love berry” time:日常のちょっとしたスキマに、愛、実る時間を。」 をテーマに、クオリティや想いを大事にした日常の一息つけるスキマ時間を幸せに感じられるアイテム・イベント・ライフスタイルを提案。農産物・加工品に加え、農産物を様々なシーンで楽しめるアクセサリー、雑貨など、農に関連したアイテムを幅広く展開し、「可愛い楽しい農」を提案。“あなたのスキマに幸せをお届けしたい”という想いを
ブランドを通じて発信している。

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