あまえる子どもは独立できない?〜親子の境界線を守る〜
高知県西南病院小児科医長や、児童相談所医務主任としてご活躍され、たくさんの子ども達と出会う中で澤田敬先生が気づいた「あまえ」の大切さ。
現在、NPO法人「カンガルーの会」の理事長として活動をされながら、「あまえ子育て」をすすめていらっしゃいます。
①あまえは快い響き合いの世界
「あまえる子どもは一人前の大人になれない」という人がいます。あまえは悪いことでしょうか?
子どもは、お父さん、お母さん、その他可愛がってくれる人(代表してお母さんとします)に激しくあまえます。
1人で遊んでいる子どもを、お母さんが来なさいと言って膝にだっこすると、あまえではありません。「うるさいから向こうに行って」と言っても膝の上に乗ってくるのがあまえです。
あまえは子どもの自主的な行動です。
あまえてくるとき、子どもの顔を見てなぜあまえてくるのか考えてみましょう。子どもの心の中に何が起こっているのでしょう。あまえを受け入れているお母さん自身の心を覗いてみましょう。お母さんの心の中にどうのような気持ちが起こっていますか。
あまえる子どもは言葉では表現できない、ほっとする良い気分になっているでしょう。
安心感・信頼感・楽しさ・満足感・躍動感を感じ、満たされた心を作り、安定した心・自尊心・人を信頼することを身につけているのでしょう。
将来に向け、自分は一人ではない、皆に守られているという安心感が身に付き、温かい心を持ち、自分の夢に向かって頑張れる、辛い事があってもたくましく乗り越えていける生きる力を身につけるのでしょう。
快い感覚を心に取り入れ、心の安全基地を作っています。
子どもはあまえでみたされると、自然にお母さんから離れてゆき、自立します。
あまえを受け入れるお母さんも、「うるさい」と思いながら、かわいさ、楽しさ、満足感、躍動感を感じ心が満たされ、自分自身の生きる力を子どもからもらっているのでしょう。
あまえる子どもと、甘えを受け入れるお母さんとの間には同じ楽しい、満たされた気持ちが響き合って、両方が安心感、満足感、躍動感を味わっているように思います。
あまえの世界は母子とも、言葉では表現できない心の奥底の快い響き合いの世界です。
次回は、あまえる子どもは独立できない?〜親子の境界線を守る〜の2回目・「あまえ」と「あまやかし」の違い、をお送りします。
甘やかしすぎるといけないんじゃいか、特に男の子の場合、マザコンになってはいけないしな・・と思うことがよくありました。
しかし、澤田先生の「あまえで満たされると、自然にお母さんから離れてゆき、自立する。」という言葉を聞いてからは、子どもがあまえてきた時に心から甘えさせてあげられるようになりました。(もちろんそんな気分ではない時もありますが 笑)
「何があっても僕は(私は)お母さんに守られている」という気持ち、自己肯定感を子どもの時につけさせてあげたいなと思っています。
編集:高知支部 玉井史織
澤田 敬(さわだ けい)
高知県生まれ。1966年に長崎大学医学部を卒業。
1972年 高知県立西南病院小児科医長・のちに部長
1999年 高知県立中央児童相談所医務主任
2009年 認定NPO法人「カンガルーの会」設立
2011年 児童相談所退職
現在、「FOUR WINDS」(四つの風)乳幼児精神保健学会を設立、日本虐待防止学会評議員「あまえ研究会」世話役代表、認定NPO法人「カンガルーの会」理事長
認定NPO法人「カンガルーの会」
住所:高知県吾川郡いの町八田235-2
TEL/FAX:088-893-6137
*「カンガルーの会」は子どもへの虐待予防を目的に、予防的かかわりのできるスタッフの養成を行っています。
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