子どもが言語を身につける条件〈子供英語教育の基礎知識 〉Vol.4


 

子どもに英語を話せるようになって欲しい、と願う親御さんは多いでしょう。

でも、どのように育てたら、英語が身につくのでしょうか。またそもそも、英語をそんなに小さい頃からやる必要があるのでしょうか。
簡単に答えが出せるような単純な問題ではないからこそ、お子さんのためにより良い選択をしていただけるように、ぜひ知っておいていただきたいことを5回シリーズでお伝えします。

前回記事はこちら
子供のうちから英語をやることの是非〈子供英語教育の基礎知識〉Vol.1

英語に触れるのは早い方がよいのか?〈子供英語教育の基礎知識 〉Vol.2

言語を身につけるプロセス〈子供英語教育の基礎知識〉 Vol.3

 


こんにちは、西澤ロイです。
今回は「子どもが言語を身につける条件」というテーマでお話させていただきます。

 

英語を使う必要性

 

子どもに英語を「教えて」はいけない、という話を前回させていただきました。では、どのように身につけさせるのがいいのでしょうか?

 

 

 

その答えは「環境を用意する」ことです。

 

そもそも、子どもが言語を身につけるのは、そういう環境に身を置いているからです。日本に住んでいると、日本語だけが使われている環境にいるから、日本語に最適化した形に脳が発達する…という話なのです。
逆に、英語が身につかない理由は、子どもの時にいた環境で英語が使われていなかったからであり、必要性がないことに尽きるのです。

 

なお、単に「英語が使われる環境」というだけでなく、「英語を使わないとかなり不便である/生きていけない環境」である必要があります。
分かりやすい例を挙げるなら、父親がイギリス人で、母親が日本人のようなケースです。そうすると、父親とは英語で話し、母親とは日本語を使って生活する環境が手に入りますので、間違いなくバイリンガルに育ちます。

 

また、両親が英語を日常的に使っているのであれば、子どもも楽に英語が身につけられます。例えば両親が、テレビのニュースやその他の番組を英語で見ていたり、英語の雑誌や本、新聞を読んでいたり、よく遊びに来る近所の友達が外国人だったりすれば、子どもにとっても英語が自然で身近な存在になります。

 

しかし通常は、日本に住んでいると英語が不必要な場合がほとんどです。だから、子どもに英語を身につけさせるのは難しいのです。
もし、親が英語を大の苦手としていて、「子どもにだけは…」と英語を身につけさせようとしたとします。その場合、自宅で英語が必要になることはまずないでしょう。
なお、子どもにテレビで英語プログラムを見せればよいという意見もありますが、良い結果はなかなか出ないでしょう。

「必要性」が存在せず、また、人間を介在したコミュニケーションが存在しないためです。
(なお、2~3歳までは子どもにテレビを極力見せない方が発達上、好ましいです。)

 

 

 

そして、ネイティブスピーカーの元に子どもを通わせることもできますが、習い事のような感じだと、せいぜい週に数時間でしょう。そんなわずかな時間では、ほとんど学習効果は期待できません。

もっと本格的に英語が必要な環境を与えようと思うと、例えばインターナショナルスクールに通わせたり、英語のイマージョン教育(イマージョンは「浸す」という意味)を行なう学校に入れるという手もあります。その場合にネックとなるのは高額な学費でしょうし、またVol.1でお伝えしたような、母国語やアイデンティティの問題が出てきます。

 

上の文章を読むと「西澤ロイは子どもの早期英語教育に対してネガティブな意見を持っている」と思われるかもしれませんが、私は特に賛成でも反対でもありません。

 

問題は、日本に普通に住んでいると、大部分の人にとって「英語がほとんど必要がない」ということなのです。英語が必要のない環境だから身につかない、ただそれだけのことなのです。(逆にもし日本が、英語を使わないと生活できないような国であれば、子どもは放っておいてもみなバイリンガルになるでしょう。)
その中で英語が必要な環境を作り出すことは、たくさんの費用や努力が必要となり、また、今まで考える必要のなかった問題が発生するという事実があるだけです。

 

「そこまでして、本気で子どものうちから英語を身につけさせたいかどうか?」


「なぜ、子どものうちから英語をできるようにさせたいのか?」

 

最終的に考えるべきはそこです。

 

 

 どうすることが一番お子さんのためになるか

 

子どもは言語の天才です。しかし、言語というものは、人間としてのアイデンティティにも、性格にも、文化にも、深く結びついています。

 

だから、子どもにとって言語は単なる「コミュニケーションツール」では済みませんし、親が本気になって環境づくりをしないとなかなかうまく行かないでしょう。

ですから、早期英語教育は行わないという選択も十分にありです。日本語や教養をしっかりと身につけてからでも遅くはありません。

 

やっぱり、子どものうちから英語を身につけさせてあげたい、とお思いなら、ぜひまずはご自身が正しい方法で英語力を伸ばされるのがベストです。そして、英語を使った生活をされることで、お子さんにとって英語が必要な環境を生み出してあげることをオススメします。
また、「英語子育て」や「バイリンガル子育て」といったキーワードでウェブ検索をすれば、たくさんの情報が手に入りますからご参考になさってください。

 

ぜひですね、たくさんの可能性を秘めたお子様のためにも、どうすることが一番お子さんのためになるか、しっかりと考えて、しっかりと選んであげてください。
次回は「学校英語の是非」についてお伝えします。

 

 


【英語のコンサルタント兼カウンセラー 西澤ロイ】 プロフィール
英検4級からTOEIC満点(990点)まで上達した経験に、言語学・心理学・脳科学など加え、努力に見合った結果が出る英語学習法を伝える専門家。
ベネッセ「こどもちゃれんじ ほっぷEnglish(おうちのかた向けブック)」に3年連続掲載、日経ムック「デュケレvol19.小学生の英語事情」に掲載。「日経WOMAN」「プレジデント」などの雑誌・ラジオなどメディア出演多数。

■西澤ロイ(英語のコンサルタント兼カウンセラー)
http://stress-free-english.net/
■世界一聞きたい英会話の授業
http://englishpower.net/conversation/seminar.html

 

著書

『頑張らない英文法』(あさ出版)

 

 

『頑張らない英語学習法』(あさ出版)

 

『英語を「続ける」技術』(かんき出版)

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津村 美乃里ママそら関西支部代表、ママそら 絵本館館長

投稿者プロフィール

■ママそら関西Facebookページ
https://www.facebook.com/mamasola.kansai

■ママそら関西Facebookグループ
https://www.facebook.com/groups/mamasola.kansai.supporter/
<プロフィール> 大学卒業後、大手百貨店に入社し子供服、婦人服の販売に携わる。大手人材派遣会社経理総務事務に転職し、関西一円、東海のリーダー業務も兼任。第1子出産を期に退社、ベビーマッサージ講師として自宅開業。5年の講師業後、「ママそら」と出逢い、コラム執筆。ママそら100人プロジェクト1期生。「生まれる前の 自分から 今の自分にメッセージを贈るお手伝い」をする「数秘&カラー+絵本セッション」を主とするママそら絵本館を2014年に開始。同時期よりママそら関西支部代表としてイベントなど企画、運営、記事執筆、ママとママ&企業様とママのご縁つなぎなどにも活躍。 第2子妊娠臨月までイベント主催。出産後2ヶ月で復帰し、親子でイベント主催。二児の母。

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