みなさん、こんにちは。国際ボディランゲージ協会の安積陽子です。今回は結婚生活を左右する夫婦間のコミュニケーションについてお伝えします。
仲の良い夫婦と仲の悪い夫婦
皆さんは、仲の良い夫婦と仲の悪い夫婦を見分けることができますか?
離婚に向かうカップルと、離婚しないカップル。
この違いは、コミュニケーションをしているときのあるポイントをみれば、非常に高い確率で見分けることができると実証した研究者がいます。
その人物の名は、ジョン・ゴッドマン博士(Dr. John Goodman)。
結婚と家庭問題について長年研究をしてきたジョン・ゴッドマン博士は、夫婦が会話をしている様子をたった5分間観察するだけで、そのカップルが将来離婚するかどうかを91%の正解率で当ててきました。
会話に現れる離婚のシグナル
博士がカップルを観察をする際に注目するポイントは、
①夫婦間の会話のパターン
②互いに見せる表情
これまで何万組ものカップルの会話のパターンを聞いてきたジョン・ゴッドマン博士によると、離婚へ向かう夫婦の会話は、夫か妻のどちらかがよく【相手への批判】や【軽蔑心】といったネガティブな内容から会話をはじめる傾向があるといいます。
そしてネガティブな切り口で始まる会話の96%は、ネガティブな結論に導かれるといいます。
つまり最初にどういったムードで会話をはじめるかで、その話の行き着く先はだいたい決まってしまうということですね。
もともとは赤の他人である夫婦が、一つ屋根の下ともに生活していれば、向き合わなければならない問題が発生するのは当然のこと。
でも何か二人で話し合わなければならないことができた際に、できるだけ良い雰囲気を作る努力をした上で問題提起をするのか、いきなり相手への批判からはじめるか、が二人の運命の分かれ道となりそうです。
表情に現れる離婚のシグナル
また、表面的には一見うまくいっているようにみえるカップルも、離婚のシグナルは微かなボディランゲージに現れている場合があります。
そのシグナルとして1つあげられるのが「表情」。
お互いの表情の中で、とくにいち早く気づいておいた方がよいのが、次の2つの表情です。
【①軽蔑の表情】
【②嫌悪の表情】
わたしたちはいつも本音で何でも話し合えるわけではありません。相手に直接言わなくても、心の中に抱えている不満や不安、怒りはたとえ瞬間的であれ、表情に出ていることがあります。
相手を冷ややかな気持ちで見ているときや、相手を見下しているとき、軽蔑し始めたり生理的に受け付けられなくなっているときには、上記の写真のような【軽蔑の表情】と【嫌悪の表情】が夫か妻のどちらか、または双方にサインとしてあらわれます。
会話のパターンだけでなくボディランゲージにも別れの危険シグナルは出てしまうわけですね。
ボディランゲージはときに言葉よりも雄弁。
何気ない瞬間にあらわれる人の表情やしぐさには、その人の言葉にならない気持ちがあらわれます。
日頃から自分や相手の表情を注意して観察してれば、危険シグナルに早めに気づき、離婚という悲劇を事前に回避することもできるかもしれません。