1.お金と上手に付き合おう～いつからお小遣いをあげるべきか？～

ファイナンシャルプランナーの前田純です。千葉県松戸市で「おかねの楽校」（小・中学生向け金銭教育）を毎年開校し、子ども達にお金との正しい付き合い方を教えています。お正月、たくさんのお年玉をもらうこの時期に、お子様と一緒にお金＆お小遣いについて家族一緒に考えてみませんか？

…………………………………………………………………

１．いつからお小遣いをあげるべきか？

お正月、子ども達はたくさんのお年玉をもらいます。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん……　少子化の今、子ども達はお金の出所をたくさんもっています。昨年4月から始まった教育資金の贈与の特例（教育資金の一括贈与に係る非課税措置）にもおじいちゃん・おばあちゃんから想像以上の資金が金融機関に預けられています。

そんな、子どもとお金を取り巻く環境の中、気になるのが子どもにいつから決まったお小遣いを渡すのが妥当か？　ということ。

悩ましい問題です。
わたし自身は、中学生から決まった小遣いをもらいました。中学校3年からは親元を離れ寮で1人暮らしをしていたため、決まった小遣いのやりくりを覚えました。最初は、大盤振る舞いで月末には金欠でインスタントラーメンを食べていました。(笑)

日本銀行に事務局をおく金融広報中央委員会の７年前の調査によると、小学校低学年では６６％、中学生７１％、高校生７６％が毎月、小遣いを貰っていました。最近は、インターネットで簡単に高額商品を買えたり、盗難や恐喝の被害者になったり……と、子どもが金銭トラブルに巻きこまれるケースが珍しくないですね。

お小遣いの開始については、｢子どもが興味を持ち、親子でお金について話し合えるようになってから｣が良いですね。

お金が何かわっかていないと貯金箱に入れるだけ。単なる親の押し付けでは、金銭感覚は育ちません。

お金の機能は

１）ものが買える（買うものにはニーズ（必要なもの）とウォンツ（欲しいもの）があります。ニーズは例えば学用品や日用品など生活に必要なもの、ウォンツはゲームやお人形など自分が欲しいもの）

２）貯める（欲しいものは目標（いつまでに、いくら）と決めて夢貯金箱に貯めていきます。
貯金箱は手作りで写真などを貼っておくと夢が膨らみます）

３）稼ぐ（お家の中のお手伝いで教えることもできますが、基本あまり賛成しません。外でお金を稼ぐ機会があれば有効活用しましょう。私が副理事長を務めるNPO法人　おかねの楽校では小学4年から6年の子ども達が主体的に屋台の計画・予算作り・仕入れ・経営・決算をしてのべ6日間ほどでおかねを稼ぐ体験をしています。小・中学校でも社会教育で同様の活動をすることがありますが、自分達でお金を稼ぐ体験はできません）

※人気の「キッザニア」でも就労体験をしてお金（キッズマニー　キッザニアの中でものを買うことができます）を稼ぐ体験ができますが、お金を稼ぐことより労働体験（キャビンアテンダント、消防士、Etc）が主眼です。
初めて自分で稼いだお金をもらったときの子ども達の満面の笑顔、こぼれんばかりの笑顔です。

４）増やす（貯金・投資などでお金を増やすことを覚えます。最初はリスクの少ない貯金から始めると良いでしょう。いまは貯金ではお金が増えないので徐々にリスク商品（たたえば株、投資信託、為替等々）に慣れていくと良いでしょう。
※７２の法則　例えば金利２％で１００万円が倍になるには？　７２÷２＝16年となります。金利に単利・複利があることも教えてあげることも必要です。

５）借りる（基本子どもには借りてはいけないことから教えましょう。借りるお金にも金利がつくこと、借りたお金は返さないといけないこと、時に友人関係を壊すこと）
以上の5つがお金の機能になります。

「おかねは、夢をかなえる道具」子ども達にはそう教えています。マネーゲームでお金儲けをしても夢は叶えられないですよね。
お金について、今日述べたようなことを家族会議で定期的に話し合いができると良いですね。

以下、お金に関しておすすめの本をご紹介します。どれも子どもでも読める本ですよ。

参考図書
『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』 (ソフトバンク文庫NF) [文庫]
ボード・シェーファー (著), 瀬野文教 (翻訳)
＊こちらはお金のことを本の中でイヌが教えてくれます。ママが読んでもおもしろいですよ。

『12歳で100万円ためました!―本当のお金持ちになった女の子のお話』単行本]
キムソンヒ(著), はまのゆか (イラスト), 桑畑優香 (翻訳)
＊実話です。子どももすごいのですが、おかねのことをきっちり教えているママがいいですね。

『はるかのうんこスコップ』
http://matome.naver.jp/odai/2134672049348190101
子どもでも視点を変えれば起業（おかね儲けできる話）ができる話です。こどもの頭って柔軟なんです。

…………………………………………………………………
前田　純
ファイナンシャルプランナー
日本FP協会　CFP
１級FP技能士
日本FP協会のエントリー研修（6科目合格者の必須研修）のメンターです。

得意分野　生命・損害保険・ライフプラン・相続・事業継承・金銭教育・住宅ローン

最近の講演テーマ
「生命保険の加入・見直しの時に知っておきたいポイント」
「考えておきたい我が家のリスクマネジメント」
「先進医療・セカンドオピニオンについて」
「おこづかいの上手な上げ方～おこづかいでこどもに何を教えますか？」
（金銭教育は小・中・高校生のこども・保護者を対象にセミナー可能）
「エンディングノート」

ライフワーク
千葉県松戸市で「おかねの楽校」（小・中学生向け金銭教育）を毎年開校しています。本年で8年目　http://www.okanenogakkou.com/
おかねを夢を叶えるための道具として正しく使えるよう屋台の計画・仕入れ・実行・決算とこどもたちが主体となっておかねのいろいろを学びます。

小学生向けのおこづかいゲームも好評です。約2時間でおかねのいろいろを学べます。
おこづかいゲームの出張もお引き受けします。（詳しくはHPをご覧ください）

松戸生活やくだちたい（役立ち隊）　http://www7.plala.or.jp/MSYakudachitai/
松戸市認定活動で「ちょっとお得な暮らしとお金のセミナー」の講師・相談員

（連絡先）fpmae01@yahoo.co.jp

…………………………………………………………………
★ママそらFacebookページ
http://www.facebook.com/mamasola1