聞き上手になる SOSに応えられる大人へ
お子さんに「今日学校で、お気に入りのこの洋服、変って言われた…」と言われた時。
①「そんなことないよ、似合ってるよ!」
②「そうか。その洋服、変って言われたんだね…」
どちらを選びますか?
SOSに応えられる大人になる為の方法をお伝えします。
受容的に話を聞く方法。
その1 受容と共感
「受容」という言葉を辞書で調べると、受け入れることと書いてあります。
例えば…
相手の話をうなずいたり相槌をうちながら、ただただ聞くことです。
「共感」とは、他人の意見や感情などにそのとおりだと感じることと書いてあります。
他者が悲しむ様子をみると自分のことのように悲しく感じるなどのことで、可哀想という同情とは違うのです。
私たちは日常、誰かの話を聞いている時に、つい自分の価値観を入れて、それが正しいのか、間違っているのかを判断してしまったり、話を聞いて、解決策を考え伝えようとしがちです。
「良し悪しを判断すること」「解決策を考えること」これも決して悪気があるわけでは無く、相手に良かれと思ってやっている言動ではありますが、受容的に話を聞くときは、自分の価値観は一旦横に置いて、相手の話を受け入れることが大切になります。
例えば
妻「○○さんが、**っていうの、ひどいよねー」
夫「まぁ、〇〇さんもひどいかもしれないけど、**って言われるの嫌だったら、そう言えばいいんじゃないの?それか付き合うのやめたら?」
と
妻「○○さんが、**っていうの、ひどいよねー」
夫 うなずきながらただ聞く… もしくは、「そっか。それはひどいね(相手の身になり共感する)」
だったら、どっちが続きを話しやすいですか?
どっちが聞いてもらっている感じがしますか?
聞いてるだけじゃ、何も解決しないじゃないか!そう思う方もいるかもしれませんが、今のこの気持ちを聞いてもらわないと、誰かに受け入れてもらわないと前に進めないこと、動けないことも多々あると思うのです。
その2 繰り返す
「繰り返し」も効果的です。
どんなことを繰り返すのかというと
相手の話した言葉や、単語、内容の要点を言葉にして繰り返すことです。
子ども「今日学校で、お気に入りのこの洋服、変って言われた…」
ママ「そんなことないよ、似合ってるよ!」
よりも、
子ども「今日学校で、お気に入りのこの洋服、変って言われた…」
ママ「そうか。その洋服、変って言われたんだね…」
の方が、先を話しやすくありませんか?
ママが「そんなことない、似合ってる」と言ってくれるのは、嬉しいけど、何となく自分の話を聞いてもらっている感じはしません。
話をしているのに、すれ違っている感じがします。
この会話の中のすれ違い。
よーく意識してみると、日常茶飯事です。決して悪いわけではありません。
しかし、本気で悩んでいる時、話を聞いてほしい時、SOSを出している時、この人なら聞いてくれると信頼された大人でいたい方は是非、受容と共感、繰り返しを意識してみてください。
受容と共感、繰り返しが出来ることは、他者との円滑な人間関係を築くために大切な役割をしてくれます。
親子のきずなを深めるためにもとても役立つ手法です。
是非お試しください!
ライター:千葉支部 遠藤あゆみ
(2015.7.9)