安藤哲也さん ママそら「今日の輝くパパ」No.048



「自分の選択した人生を肯定し楽しんで生きる姿を子どもに見せること。」

今日の輝くパパは、
“よい父親でなく、笑っている父親を増やす”をコンセプトに活動されている、ファザーリング・ジャパン代表の安藤哲也さん。
パパにもプレパパにも、そしてママたちにも読んでいただきたい熱いメッセージが詰まっています。ぜひご覧ください。

【名前】安藤 哲也(あんどう てつや)

【お住まい】東京都文京区

【お子様について】
3人 長女(19歳)、長男(16歳)、次男(8歳)

【職業】
・NPO法人ファザーリング・ジャパン ファウンダー/代表理事
・NPO法人タイガーマスク基金 代表
・にっぽん子育て応援団 共同代表
・ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン(WRCJ) 共同代表
・厚生労働省「イクメンプロジェクト推進チーム」顧問
・子育て応援とうきょう会議 実行委員

【最近嬉しかったこと】
大学1年生の娘がカレシを連れてきたこと。
軽くショックでしたが、
「娘も愛される女性になったんだ♡」と納得。その日は妻と乾杯しました。

娘を保育園に6年間毎朝送り、替えたオムツは2200枚。そして読んだ絵本は6000冊。その幸せな絵本タイムの思い出は、私と娘の心のハードディスクにしっかり焼き付いている。
それを糧にこれからも生きていきます(笑)。

【輝くパパの秘訣】
父親が積極的に子育てすれば、これまで見えなかったことが見えてきます。
子どもの成長を実感できることはもちろん、家族や夫婦の絆がより強まったり、男性が家事に勤しむことで生活力が磨かれます。

また家庭という枠を越えて学校PTAや地域活動へ参画すれば、会社では味わえない仕事の達成感を得たり、一生付き合える隣人ネットワークも持てます。
それによって父親自身の世界も広がり、人間の幅が出来て、それが本業の仕事や老後の人生にも活かされてくるのではないでしょうか。

そういう私も今年で55歳(昭和37年生まれ)。
20代~30代の頃は仕事に没頭し、子どものことも特に好きではありませんでした。
でも35歳で結婚し、娘が生まれたとき、直感的に「育児は義務ではなく楽しい権利なのではないか!?」と思ったのです。

「子どものいる暮らしを目いっぱい楽しみたい!」。
主体的に子育てに関わることで、ひょっとしたら自分が成長していけるのでは、という予感があったのです。

そのためには独身の頃と同じことをしていてはダメだ。まずは「男は仕事。女は家事・育児」といった古い役割分業の価値観を捨てようと思いました。
つまり自分の中のOS(オペレーティング・システム)を入れ替えねばと悟ったのです。

実際、子育てにはいろいろなソフトが必要で、それを円滑に稼働させ、夫婦で育児を楽しむためには、古くて堅い父親(夫)像を追い出し、自分こそが新しい父親モデルになるくらいの強引なOSの入替え作業(意識改革)が必要だったのです。

「父親は背中を見せていればいい」。
昔堅気(むかしかたぎ)の父親はよくそう言いました。昭和ひと桁生まれの私の父もそうでした。

あの頃の父親の多くは仕事に行く姿と、家庭では威厳だけを見せつけて育児をやったつもりでいたのかもしれませんが、30~40年の時を経ていまの揺らぐ子育て環境を見たとき、その父親のあり方・関わり方では無理が多い。

自分の育児を顧みても、実父の通りにそれをなぞってやってしまっていれば、おそらく今のようなハッピーな親子関係は築けなかっただろうと思います。

それに子どもの成育環境も激変しました。昔の子どもは地域の中で多様な大人に見守られながらのんびりと成長できました。

でも今は違う。
核家族という環境の中で偏差値世代の親の意向や都合に合わせ、多くの子どもたちは常に時間に追い立てられる生活を強いられ、子どもらしい時間を過ごせないまま希望が見えづらくなっています。だからこそ現代の子どもにとって、父親の存在は昔以上に大きいのです。

たまに見る父親の頼りない「後ろ姿情報」だけでは不十分。
これからの父親は背中だけでなく、人生を前のめりに楽しく生きるカッコイイ父の「笑顔」を日々見せなければなりません。

できるだけ共に食卓を囲み、自分の意見を言い家族の話を聴いて、楽しかったら声を出して笑う。家族の幸せを第一に考え、仕事もほどほどに楽しく暮らす。

これこそが誰にでもできる、最も基本的な父親のあり方ではないでしょうか。
とまれ、では「輝くパパ」になるには、どうしたらいいのでしょうか?

自分の経験からだけで言うと「自分なりの『父親哲学』を持つこと」だと考えます。それは人それぞれだと思いますが、私は、

「子育てから逃げないこと」
「家事を実践すること」
「常に自分らしく在ること」
「人生を楽しむこと」
「お金や名誉、世間体を幸せの基準にしないこと」
「次世代や社会のために何ができるかを考える」

といったことを自分に意識づけしました。

しかし、OSの入替えには時間がかかります(私も3年かかりました)。
それを本当に体得するには、情報収集や頭で考えるだけでなく、実践・経験の積み重ねこそが大事なのです。

家事や育児もやれるときにやりたいことだけをするのではなく、子どもが乳幼児の頃は、オムツ交換や保育園の送迎など日々の泥臭い営みをこなし、失敗したら工夫して次はうまくやる。

そうやって自然に鍛えられた「父親力」は必ず内面や外見をも輝かせてくれる。
19年間にわたる子育ての中で、私はそう確信できました。

① 家族を大事にする
② 子育てを楽しんでいる
③ 自分らしさと、多様性がわかっている
④ 生活感覚が身についている。自分のことは自分でできる
⑤ 家や会社に引きこもらず、常に意識が他者や社会に向いている

そう、自分の選択した人生を肯定し楽しんで生きる姿を子どもに見せること。
これこそが「輝くパパ」の役割としていちばん大切なこと。

子どもの幸せを願うなら、まずは父親自身が日々、進歩しなければならないと思います。
笑っている父親が家族をハッピーにし、社会を変えるのです。

【住んでいる街の好きなところ】
文京区は坂が多くて町の表情に風情がある。でも坂が多いせいで保育園通い14年で電動自転車2台乗りつぶしました(笑)。
あと、東洋大学前の『キッチンタイガー』の「カツカレー」は絶品です。
一度、ご賞味あれ。

【全国のパパ&プレパパへのメッセージ】
子どもの世話ができるようになる。これは「直接育児」です。
これができるようになったパパが次に目指して欲しいのが「ママを支える」ということ。
これは「家事・育児を分担する」という意味ではなく、大変な子育てや家事をしてくれている妻に感謝し、ねぎらいの言葉をかけてあげるといった精神的なケアです。
  
ママは一日中、家事をしながら乳幼児と一緒に過ごしヘトヘトに疲れています。仕事もしているママは時間がいくらあっても足りません。
夜、絵本を読んでいると一緒に寝落ちしてます。僕もそうでした(笑)。

でもママが寝ないで起きているときはきっと、「こんなことがあったの!」という子育て中の感動を夫に伝えたい、わが子の成長をパパと分かち合いたいのかもしれません。だから「ねえねえ、今日ね…」とママが語りかけてきたら、パパは疲れていてもその言葉に耳を傾けてください。

夫がちゃんと受け止めてあげれば、「認めてもらえた」と安心し、ママの気持ちは満たされて、夜ぐっすり眠れるでしょう。そして翌朝、笑顔で子どもに向き合えます。
そのママの笑顔こそが子どもの情緒を安定させ、子どもの健やかな心を育むのです。

そう、ママが必要としているものは、夫や社会からの「受容」「共感」「賞賛」です。
普段、育児家事の多くを担ってくれているのなら妻に感謝し、精神的に支えることで夫婦の絆も強まりママの育児は楽しくなっていく。そして「働くこと」にもポジティブになっていきます。

いま子育て家庭を取り巻く多くの問題は、「産後の問題」や「夫婦関係」が起因するといっても過言ではありません。

そう、乳幼児の子どもの育ちにとって重要なのは「ママがいつも幸せであること」です。
そしてママの気持ちを支えることは「間接育児」になる。仕事が忙しいパパたちこそ、ぜひこの視点を持ってください。
夜遅く帰って子どもがもう寝ていても、ママが起きていたら話を聴いてあげてくださいね。

【目標・活動】
いま、「女性活躍」の時代と言われますが、実はこれからは「男性活躍」の時代ではないかと思っています。これまでの日本の男性のほとんどは職場で活躍してきました。

「男は働くもの、働き続けるもの」という大前提の中で、私たち男性は毎日職場に行って仕事することを自ら宿命づけ、家のことは妻に任せ、粉骨砕身に働いてきました。

時代は変わっても働くこと、家族を養うことを義務付けられて、いまだに生きづらさを抱えている男性は多い。また現代ではかつてのように所得の伸びが望めないため仕事への達成感や経済的な充実感も乏しくなり、労働時間も減っていないので精神的・肉体的な負担は増しています。

ファザーリング・ジャパン(FJ)の活動フィールドにおいても、育児と仕事の両立に悩むパパは相変わらず多く、子どもが生まれたら「ワーク・ライフ・バランス」のために起業や転職をする人も続出しています。

若者層でも安定して伸びていく所得が望めないことを以って結婚を諦めてしまったり、就職先として滅私奉公的な働き方しかできない企業を敬遠するようになっています。

そんな負のスパイラルを止めるために、いまFJでは「イクボス・プロジェクト」を展開中です。これはパパだけでなく、働くママたちも支える活動だと思っています。

そして最近では、妻が主力で働き家計の多くを担い、夫が主に家事・育児をする「主夫」モデルの家庭も増えてきています。

その姿はかつての時代では、好奇でネガティブな世間の目に晒されていましたし、当事者の男性自らも「自分は甲斐性なし」という心性があったと思われます。

けれども今(FJ)の会員で「主夫」を楽しむパパたちを見ていると(FJ秘密結社『主夫の友』)、時代は変わったと感じざるを得ません。彼らは自分の選択にポジティブなのです。
でもおそらくそれは男性性の衰退ではなく、進化なのだと思います。

そう、FJのモットーは「仕事も育児も楽しむ生き方をしよう」です。

仕事だけをしていれば幸福感を持てた時代とは今は異なり、これからは仕事も生活も楽しめる人生を求めるし、それを男性でも考えられるようになってきたということではないでしょうか。男性だってやっと家庭や地域で活躍できる時代が到来したのです。

また最近は企業においても、休暇制度の充実や「副業」を認め、社員の多彩なキャリアを応援するところが出てきました。

終身雇用や年功序列が普通だった時代とは違い、企業も社員を会社に縛り付けるのではなく、多様性を推進し、社員のさまざまが能力やネットワークを事業に活かそうとているのかもしれませんし、事実そういう企業がインターネットやグローバルが当たり前の今の時代を生き抜いていくことになるのでしょう。

そして個人もキャリアについて考え直す時代です。長時間労働を前提にしない働き方を身につけ、仕事も育児も、趣味も地域活動なども楽しめる。

そんな「寄せ鍋型のワーク・ライフ・バランス」で生きることが、新しい「幸せの物差し」になります。

「よい父親でなく、笑っている父親を増やす」
ファザーリング・ジャパンは昨年が設立10周年。これからもこのコンセプトで活動を続けていきます。
http://fathering.jp/

ライター:高知支部 玉井史織(2017.1.9)


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