ママたちの「はたらく」を考える Vol.１子育てと就労に関する意識調査＠高知

ママたちの「はたらく」を考える

こんにちは！ママそらこうちです。
ママそら高知でもワークライフバランスのコラムを書いてくださった福島幸子さん。
福島さんは行政書士であり、(株)ワークライフバランス認定コンサルタントでもあります。

ワークライフバランスのコラムはこちら＞＞https://mamasola.net/?p=38906

２０１３年より、福島さんが調査されていた「子育てと就労に関する意識調査」。
高知県内の子育てサークルや子育て支援施設、団体さん等を中心に、２７０人分のママ達の「はたらく」ことについての生の声が集まりました。

その結果を集計した「子育てと就労に関する意識調査アンケート結果報告書」をいただきました。ぜひ多くの方に知っていただきたいと思いましたので、その一部を２回に分けてお知らせいたします！

現在の仕事の状況

高知県内の子育てサークルに来ている母親のうち、１７．５%は現在仕事をしており、２３．５%は育休中。つまり、４１．０%の人は何らかの仕事についていることになります。
子育てをしながら働いている女性の割合の全国データは、単純比較することはできませんが、厚生労働省の調査（第７回２１世紀成年者縦断調査）より２７．３％と仮定できますので、高知県の子育て中の女性は働いている割合が高いと言えるのではないでしょうか。

一方で、現在無職の方は５９．４%です。アンケートの集計方法から、回答していただいた方がサークル活動に参加されている方に限られてしまうため、無職の方の割合が多いのは必然的なことかもしれません。
子育てサークル等を通じて復職支援などの情報をお届けすると、復職を希望している女性にダイレクトに情報が届きやすいのかもしれません。

８割以上が復帰を希望

仕事をしていない方の８割以上が、やがて「はたらく」ことへの復帰を希望しています。そして、復帰希望の約６割はパートタイムを希望しています。

「２～３歳ごろ復帰したい」という回答が４０．４％と最も多いです。
復帰しないという回答をした人の中には、「復帰したいけど、子育てに専念したのでもう無理だと思う」と記述した方もいました。

ブランクが長くなることが、仕事復帰をためらう要因の一つとなっているようです。
県内の求人情報や、就業サービスの提供を行っている場所の情報をもっと知ってもらう必要があるのではないでしょうか。

なお、４０代以上になると復帰しないと思っている方が２４％と全体と比べて高くなりました。これは、①年齢による不安が強い、②２０代～３０代と比較するとパートナーの収入が高く、生活に支障がない場合が多い、③年齢が高くなるにつれ両親の介護の必要性が高まる、などが要因にあると考えられます。

これらの結果から言えることは、「男性＝仕事」「女性＝家事・育児に最近は仕事も加わった」というような、社会的な役割分担を示したものではないかと思われます。
女性自らが、育児・家事をこなしながら、はたらくことをイメージしているのではないでしょうか。
女性が真に活躍する社会を目指すには、男性のはたらきかたを変える必要もあるのではないかと思われます。

また、女性も、家事・育児と忙しい中でこれくらいなら無理がない、と自分自身で精神的にブレーキをかけがちになるので、様々な働き方・生き方のロールモデルの提示やエンパワメントのセミナーなどが必要になってくると思われます。

福島さんがこの事業を行った理由

結婚後の就労や家事、育児、男女共同参画の問題に対してずっと課題意識を抱き、その課題を解決するためには、小さなことでも自ら動いて改革を進めることが大事なのではないか、ということに気付かされたからだそうです。
それは「世の中をよくしたい」とかいうことより、自分が持つ課題は自分が解決した方が良いと思ったから。高知の子育てとワークライフバランスの現状について、常に考えていらっしゃいます。

皆さまの幅広い意見もお待ちしております！

皆さまは「子育てをしながら女性がはたらく」ということについてどのような考えをおもちでしょうか。
現在お仕事をされていていない方はいつ頃の復帰を考えていますか？
また、希望の働き方のペースはどうですか？

次回は、「希望の仕事に就くために、あったら良いと思われる仕組みやサービスについて」や、「ママ達が就業のために必要だと思っているスキル」、また、その他ママ達がどう考えているのかなど、高知県のワークライフバランスについてお伝えしようと思います。

編集：高知支部玉井史織

福島　幸子【(株)ワークライフバランス認定コンサルタント】