アレルギー児を持つ母の苦悩 〜食物アレルギーを知る〜


立石美津子 プロフィール

32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症・アレルギー児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたった時に読む本』『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』等

 


 

食物アレルギーの子どもを育てている

一母親の体験と気持ち

 

最近はテレビなどで、食物アレルギーについてよく耳にしますね。

どんなものがアレルギーを起こすか、アレルギーの子ども用の料理本もたくさん出ています。

 

さて、私は医師でも栄養士でもありません。単なる食物アレルギーの子どもを持つ母親です。

 

食物アレルギーについての情報はネットや書籍で調べることが出来ます。

ですから、ここではあまり情報や書籍にもなっていないこと。実際に食物アレルギーの子どもを育てている一母親の体験と気持ちを5回にわたって綴りたいと思います。

 

アレルギーの子どもを持つ方、そうではない方にも様々な気づきになることを願って・・・

 

それでは、はじまり~はじまり~
 

アレルギーの苦悩そして遺伝

 

息子はもう中学生になりました。

 

生まれた時から強いアレルギー体質、現在はナッツ類にアレルギーがありアナフラシキーショックをたまに起こします。

未だにエピペン注射を携帯して登校している毎日です。

 

※アナフィラキシーとは、アレルギー反応の中でも呼吸困難や血圧低下などの全身的な反応のうち、生死に関わる重篤な症状を伴うものを差す。

エピペン注射は応急処置のための自己注射

 

■私のこと

実は私もアレルギー体質、アトピー性皮膚炎でした。

23歳の時、ストレスがきっかけで重症化し、東京医大病院の皮膚科に入院する程重症。

 

痒くて眠れない。食事も出来ない。

 

就寝中に身体を掻き壊さないように白い布製の手袋をはめて寝ていました。

更に顔から黄色いリンパ液が噴出してくるので、それが耳に入らないようにテッシュを詰めていました。

 

今は化粧ばっちりの私ですが、当時は化粧などのオシャレどころではない暗い青春時代

朝、起きると湿疹から出たリンパ液が乾燥し、シーツにボロボロ落ちていました。それに掃除機をかけるのが日課

痒みに支配されている生活は、本当に生きているだけで苦しかったです。

 

そして、そんな生活を続けられる訳がなく、身体の殆どの皮膚がジュクジュクした状態で2か月入院することになりました。

 

 

■息子の赤ちゃん時代

こんな辛い経験から「絶対、自分の子どもには同じ思いはさせないぞ!」と妊娠中は胎児のことを考えて卵を取らない妊婦生活

 

アレルギー体質は遺伝しますから少しでもリスクを減らしたかったのです。

 

ところが「綺麗な皮膚の子が産まれた!」と喜んだのも束の間0歳3ヶ月くらいか皮膚がポツポツ赤くなってきました。

 

乳児によくある乳児湿疹と思いきや、採血すると卵、牛乳、小麦とありとあらゆるものに反応

 

ガガーン!

 

医師から「母乳に牛乳、卵、小麦が混入しないように、お母さんがそれらを食べないでください」と言われてしまいました。

 

 

母乳の為に食事制限

 

その日を境にパン、うどん、パスタ、ハンバーグ、コロッケ、チーズ、ヨーグルト、私自身の厳しい食物制限がスタート赤ちゃんがアレルギーを起こさないお乳を私が出さなくてはならなかったのです。

 

 

「母乳を止めて粉ミルクに」という方法もありましたが、よく考えてみたらそもそも、粉ミルクは牛乳が主成分、だからNG。

アレルギー用の粉ミルクも市販されていますが“アレルギーを起こしにくい”とか“乳を飲むと下痢しやすい赤ちゃん用”のもの残念ながら重症の乳アレルギーの赤ちゃんには使えないものでした。

 

そして、唯一、市販されていた重度アレルギー赤ちゃん用粉ミルクの”明治エレメンタリーフォーミュラ”しかし1缶5000円もする製品。お湯に溶かすと灰色で飲んでみるとかなりまずい!

 

しかも、5日に5000円、月30000円は経済的にもきつい。でも、試しに取り寄せてみましたが味が変わっているせいか母乳のように飲んでくれません。

 

結局、母乳オンリーで育てることに。

 

私自身が外食も出来ず、好きなものも食べられない、納豆と御飯、野菜だけの毎日。8ヶ月過ぎても離乳食をやることは出来ず、1歳半くらいまでお乳だけを飲ませていました。つまり、私も赤ちゃんと一緒に牛乳、卵、小麦を食べられない生活を1年少し送ったのです。

 

そんなこんなで、離乳食は飛ばし、歯も生えてきたのでいきなり普通食へ。

でも、母乳の時より更に大変なことが起こりました。

 

 

 

更に大変だったアレルギー成分除去の食事

 

おっぱいを止めてから私は一年半、口に出来なかったうどん、パン、パスタ、卵、牛乳が入ったものを食べられるようになりました。

「めでたし、めでたし」と思いきや!

 

凄く手間のかかる作業が待ち構えていました。

 

調理のために使った玉子料理をしたフライパン、箸、包丁。それを洗ったスポンジも息子には使えません。

 

ですから、子ども用のフライパン、包丁、スポンジとただでさえ狭い家にキッチン用品が溢れることに

 

 

母乳時代は「自分が口にしなければ良かった」だけだったのに、今度は息子用に神経を使って調理。料理は苦手だったのでしんどかったです。

こんな感じで雑な料理ですが、完全にアレルギー成分除去の食事をせっせこ作らざるを得ない毎日でした。

 

お蔭で少しは料理するようにもなりましたが・・・

 

 

 

旅行の苦悩と工夫

 

長く行っていなかった温泉。自分のストレス発散のためにもと一泊の旅行を計画

もちろん息子も連れて行きます。

 

でも「食事どうしよう・・・・」

 

たった一泊でしたが段ボールにアレルギー用の缶詰などたくさん詰め込んで出発。 

皆が美味しそうな旅館の料理を食べている中、缶詰を食べている息子は可哀想・・・

 

旅館に頼んで、食材を渡し温め直してもらい、せめて見た目だけでもと立派な食器に盛ってもらいました。

 

 

 

ファミレスにアレルギー対応メニュー

 

旅行だけでなく普段、ちょっと外食するだけでも大変。(この頃は小麦は食べられるようになっていました)

 

そんな時、デニーズにアレルギー用のメニューが登場!!卵、牛乳を一切使わないカレーライスとハンバーグの2種だけでしたが私達、親子にとっては救世主出現でした。

 

それまでは、レストランに入る度に店員に「アレルギーがあるのでお弁当を持ってきたのですが、ここで食べさせてもいいですか?」と申し訳なさそうに許可を得なくてはなりませんでした。

 

レストランで持ち込みの海苔巻を食べている息子 ↓

実際、理解のない店からは「持ち込み禁止です!」と叱られたこともありました。

 

でも、デニーズに行く時だけは手ぶらで出かけることが出来ました。

 

デニーズもアレルギー食を出して事故を起こしては洒落になりません。

ですから調理器具はもちろん、調理するスタッフも別。フォーク・ナイフも使い捨てのものを厳重に袋に入れて出すシステム。

 

相当な人件費。換算すれば3000円くらい取らないと採算合わないようなカレーライスを780円くらいで設定、他のメニューと変わりません。

「今まで出来なかった外出の楽しみが出来ました」と感激してデニーズを経営している会社にお礼状を書いてしまったくらいです。

 

「そうおっしゃって頂いただけで本当に嬉しいです」とお返事がきました。おそらく経営陣も社会貢献の一つとしてやっていたのだと思います。

 

こんな風に食事に苦労する生活を送っていました。

 

こうして、掻き壊さないように常に手袋。完全防備。昔の私と同じ状態・・・・

「アレルギー体質に産んでしまってごめんね」と繰り返し、切なかった日々を思い出します。

 

 

喘息発作も度々起こしていました。(吸入中)

 

次回は知識のないママ友との付き合いの苦労話をお話したいと思います。

 

 


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立石 美津子

投稿者プロフィール

幼児教育専門家・作家・講演家
32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症・アレルギー児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたった時に読む本』『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』等

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